こみねもすなるだいありー

全然何にも怖くない

踊れる靴をバッグへ入れて - 『ラ・ラ・ランド』


「ラ・ラ・ランド」Audition映像


「踊れる靴をバッグへ入れておくべきだな」と思った。夕闇迫るなか、ミアは鞄に入れていた、踵の低い踊れる靴でセブと踊る。今ここで踊りたいわというテンションになったら、さあ踊りましょうと曲が鳴りはじめたら、すぐ踊れる心づもりが大事なのかもしれない。色んな人が「ミュージカルはよくわかんない、普通に過ごしてていきなり曲が流れだして歌って踊るとかないし」と言うけれど、いや、普通に過ごしていてもいきなり曲が流れだして歌って踊ろうぜという瞬間はある。概念での話になるけど。ここで自分が乗っかれば、忘れられないドラマチックな一瞬が味わえるという瞬間は、どんな人生にもあると思う。そのときに「乗っかる」ことができるかどうかって、大体自分の事前準備とか、心づもりにかかっているんじゃないかと思う。

ミアはいつでもそれを探していて、いつでもそれを掴もうと思っているから、過剰に「よしッ」とか思わなくても踊り始められるし歌い始められる。オーディションで自分の話をして、と言われたとき、自分を中心に広がる物語を信じているから、「ちょっと待ってください」と言わなくても語れるし歌える。

いつ曲がかかっても、踊れる準備をしておきたいと思う。さあ歌って、と言われたときに、歌える詩を持っておきたいと思う。私が私の人生における主人公であることはずっと前から知っているけれど、ただ生きているだけではそうなれないんじゃないかと、最近思う。ふいにライトが当たったとき、ライトのもとに誰かが手を引いてくれたとき、そこに自然と歩み出たい。


2017/04/03/21:05