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こみねもすなるだいありー

全然何にも怖くない

ジャニーズWEST 1stコンサート 一発めぇぇぇぇぇぇぇ!大阪城ホール公演1月6日公演を、エンタメ誌風にレポしてみる

 

熱気、熱気。そして熱気に次ぐ期待。

 

1月6日、新年早々の大阪城ホールは、尋常でない熱気と期待で膨らみきっていた。ホール敷地内からはみ出す長蛇の列。それも早朝、日も明けないうちからである。道行く人々が、何の催しだと首をかしげる。未だ「知る人ぞ知る」という枠を超えぬ規模の催しだが、それでも多くの人間が今日を待っていた。首を長くして。今日か明日かと指折って。

 

ジャニーズWEST大阪城ホールに帰ってきた!」。そんな声が漏れ聞こえる。波乱含みのデビュー発表から早一年。7人でのデビューを果たしたジャニーズWESTが、2枚のシングル、1枚のアルバムを引っさげて『思い出の地』大阪城ホールへ帰ってきた。念願の1stコンサートである。すでに横浜アリーナでの公演と、大阪城ホールでの初日公演を大成功で終え、ファンたちは大阪での本公演ラストパフォーマンスに大きな期待を寄せる。

 

公演は、強まる雨足に比例し、最高潮に高まった熱気の中スタートした。コンサート最終日ということもあり、ファン、そしてジャニーズWEST本人たちのボルテージも高めだ。デビュー曲『ええじゃないか』から始まり、『ジパング・おおきに大作戦』と、掛け合いの楽しい曲が続く。

 

三曲目に披露されたアルバム曲『粉もん』は、「日本コナモン大使」として日々粉もの料理の普及に勤しんでいるジャニーズWESTらしい一曲だ。客席には、このコンサートのためにデザインされた「コテ型」ペンライトが輝き、応援グッズにも個性、そして楽しそうにコテを振るファンたちの笑顔が光る。

関西を本拠地とするグループらしく、合間ではそれぞれが「オカン」に扮装しなりきるというミニコーナーも設けられた。仕切り上手の中間を中心に、全員で爆笑をさらう姿は、お笑い芸人顔負けだ。

 

しかし、ジャニーズWESTは「ノリ」だけでも「お笑い」だけでもない。ハードでクールな『Can't stop』『Break Out!』『Criminal』などでは、レーザー光線や炎立ち上る演出の中、「お笑い」は封印しひたすら「魅せる」ことに徹する。先ほどの弾けた笑顔とは一転、射るような視線、表情が会場を沸かせる。

 

バックダンサーの「関西ジャニーズJr.」たちは、ジャニーズWESTのサポート役として一役買っている。ただ振り付けを踊るだけではなく、自ら客席にアピールしつつも、持ち前の結束力を活かし、チームワークのとれた動きでステージに華を添えていたのが好印象だ。彼らの魅せ場として「関西ジャニーズJr.メドレー」も披露され、後輩たちのフレッシュなパフォーマンスが目を引いた。仲の良い「関西ジャニーズ」らしく、MC中の舞台上に関西ジャニーズJr.が登場し、ジャニーズWESTとのエピソードを暴露するひと場面も。

 

終始明るいムードで進んだコンサート。最終公演である2部公演では、ファンの「おかわり!」の熱望に応え、トリプルアンコールまでを歌いきる。終わりを惜しむ声の中、『ジパング・おおきに大作戦』の「どなたさまもおおきに!」の一言、そしてメンバー濱田が音頭を取る一本締めで、コンサートは幕を閉じた。メンバーのみならずファンたちも、やりきった表情で清々しく一年のはじまりを飾った。

 

 

1stコンサートとは思えない完成度。構成にも発展途上な点は見受けられるが、それはおおよそ「将来への伸びしろ」という一言に尽きる。このステージを作り上げた「ジャニーズWEST」とは、いかなる人物たちなのか。スポットライトに照らされた彼らの姿から、その一片が見て取れた。

 

 

中間淳太

メンバー1のツッコミ役・中間は、最年長の27歳。ノーブルでエレガントな魅力を持ち、高学歴なインテリキャラで司会もお手の物。会場の雰囲気を盛り上げるコール&レスポンスも上手い。全体を見る力のある人物だ。「まとめなければ」という責任感も感じる。誰かの発言を噛み砕いて、わかりやすく伝える一場面もあった。
そして彼の魅力のもうひとつが、しっかり者なキャラだからこその「イジられ」である。真面目に司会進行を進める中間を、メンバーも認めるイタズラっ子な重岡や小瀧がイジる…というのが、会場の爆笑を誘っていた。彼が真面目に進行しようとすればするほど、脱線していく。それでも必死に場をまとめようとする姿が、なんとなくいじらしく、それがかわいらしい。運動も少々苦手らしく、コントコーナーで乗った自転車の運転は、かなりおぼつかないものだった。全員で彼の自転車の後ろをついていき、濱田に後ろを支えられながら走っていた。さっきまであんなにバリバリ仕切っていたのに、いきなりどんくさい。でもそれがかわいい。そんなギャップも、ファンの心を掴む。
ダンスや歌は、ベテランの貫禄だ。重岡とカヴァーしたKinki kidsの『硝子の少年』では、スタンスの広い、思い切った中間のダンスをセンターステージで堪能できた。全体的に、堂々とした立ち振る舞いが目を引く。

そして一番のポイントとして、「美しく見える」動きというものを、彼は理解しているように見えた。指先の開き方、振り向き方、目線の動かし方、それぞれひとつとっても、非常に艶やかで品がある。今でこそ明るく元気な印象が強いジャニーズWESTだが、この中間の美点を活かすことで、しっとりとしたシーンを彩ることもできそうだ。

 

濱田崇裕

一際パワフルに会場を盛り上げていたのは、誰にも愛されるおとぼけキャラの濱田だ。くしゃっとした笑顔を振りまき、常に全力なファンサービス、パフォーマンスで、客席にも笑顔が生まれる。MCでは他メンバーのトークを絶妙な相槌で盛り上げ、先輩である関ジャニ∞丸山隆平とのエピソードも語った。
ステージでは、彼の多才さが光った。歌はやや低音、支えるような深い響き、安定感がある。ハモリの裏を担当すると、全体に厚みが増すような感覚がある。誰かの音程が怪しくなってしまっても、彼の声で落ち着きを取り戻す。そんな彼の歌唱力は、さながらジャニーズWESTの隠し味のようだった。

ダンスは磨き上げたシャープさがあり、非常にスマートかつ力強い。特技であるアクロバットも、長い脚が宙を切るように舞う。感覚で言うと、居合い刀が振られるときの感覚と似ているかもしれない。切れ味があり、非常に鮮やかなダンスを踊るのが濱田だ。
そして何よりも、ファンへのあたたかい視線が心に残った。冒頭「好きな人に会いにきたんでしょう」と会場へ語りかけた彼は、会場に来るどの観客にもていねいで優しい。楽しそうに踊っているファンの前で同じように踊ってみたり、少し角度が付きステージが見づらいスタンド席には、セットへ登って手を振ったり。彼の持つ優しさに、別のメンバーのファンもほっこりとする。ジャニーズWEST、彼らを取り巻くファンたち全体の雰囲気を良くする、まさに「人間空気清浄機」だった。

 

桐山照史

ファンと「豚足ピース!」の掛け声を交わすのは、自称「ポチャドル」の桐山照史だ。食べることが大好きで、ひょうきんで親しみやすいキャラクターが売り。関西ジャニーズJr.時代は、一時代を支えてきた実力者で、メンバーや後輩たちに頼られる、良き兄貴分だ。トーク力も安定しており、相方・中間の司会をサポートしつつ、メンバーの魅力をうまく引き出し場を回していた。
桐山と言えば、パワフルな歌声だ。メディア越しでも十分に伝わってくるが、目の前で感じる彼の歌声には、それ以上の何かが宿っている。全てを跳ね除けてまっすぐに突き抜けていく銀の矢のような歌である。マイクを持つときの真剣なまなざしから、本人がいかに歌に懸けているかを感じることができた。ラップもロングトーンもお手の物で、技術的な研鑽を重ねてきたことがわかる。バラード『その先へ…』では、大サビ前のソロパートを見事に歌い上げ、先輩Kinki kidsの『愛のかたまり』のカヴァーでは、女性一人称の歌詞をしっとりと響かせた。会場中に「聴かせる」力のあるアイドルというのは、それほど多いわけではない。徐々に円熟していく彼の歌唱は、その「聴かせるアイドル」の座にふさわしいものになっていくのではないかと、今回のコンサートを通じて感じた。
そして身体は大きいが、非常にチャーミングな人物でもある。後輩とじゃれたり、大きな口を開けて笑ったり。時折ナイーブな一面を垣間見せることもある。頼りがいのある男だが、完全無欠ではない。欠けた部分を隠さずこちらに笑いかける姿に、ファンたちは親しみと「本当の頼りがい」を感じる。彼についていけば、きっと間違いないと思わせる力が、桐山照史にはある。

 

神山智洋

赤い髪、ハートマークのタトゥーシール……。個性的な装いがハマっていたのは神山だ。『夢を抱きしめて』の衣装では、プリーツスカートを着こなすセンスも見せた。グループの中では小柄な方で、マスコットのようにチャーミングな姿がかわいらしい。得意のモノマネを披露する一場面もあった。
そんな神山だが、ハードなパフォーマンスになると一転。眼光鋭く、バネのある力強いダンスと重みのある歌声で魅せた。濱田と同じくアクロバットを得意とする彼は、ステージを縦横無尽に跳び回る。狭いステージで思い切ったアクロバットを披露する瞬間、客席は息をのむ。身体を自由自在に動かす楽しさが、彼の身のこなしからは伝わってくる。歌には気持ちをしっかり込める姿が見て取れ、『Criminal』のソロパートでは、毎回歌詞の世界観、そして情念のこもった歌声を聴くことができた。
そして、意外と男らしい一面も。「神山語録」と呼ばれる、神山特有の「アツい言葉」も飛び出した。これまでファンを土、自分たちジャニーズWESTをひまわり、夢を太陽に例え、夢を追う決意を語ったことも。コンサート最後の最後、神山は幕引きのように「終わりがあるから、始まりがあるんや」と呟いた。どこかで聞いた言葉だ。綺麗事かもしれない。しかし、本気で言っていることが伝わるからこそ、ファンはそれを信じられる。ジャニーズWESTの「小さな巨人」は、これからもひたむきに、自分らしく、太陽に向かって伸びていくことだろう。

 

小瀧望

自らを「2.5枚目」と称する小瀧望は、最年少の18歳。現役高校生だ。甘いマスクと甘えん坊で構われたがりの性格が相まって、非常にスイートなイメージ。長身を活かしたダイナミックなダンスや、色気のある歌声が特長だ。ワイルドな曲にも強く、冒頭重岡とふたり掴み合うようなパフォーマンスの見られる『Break Out!』では、噛み付くような視線と攻撃的なしぐさが印象的。ファンサービスにも余念がなく、手を振り、笑いかけ、ピースをし……と、彼の振る舞いであちこちから黄色い声援が上がっていた。ファンと近くで接することを恐れない。どんなこともやってみる、言ってみる。なんだか一種の「無敵感」が、小瀧にはある。
メンバー唯一の10代。やはりまだまだ気分屋なところがあるものの、デビューを経て、彼なりのしっかりした気持ちのようなものが垣間見える。
MCコーナーでコンサートグッズについて語っていると、「細いマフラータオルは使いにくいやろ?」「ボディーシールは、年齢層が上の人はどうなんかなぁ」と、常に「みんな」を思った発言が。序盤ファンに向けての挨拶では「嫌なこと忘れてね」と微笑みかける。そして何より、頭の回転が早い。若者ならではのテンポ感がある。メンバー紹介を兼ねたコンサート曲では、毎公演日替わりで甘い決め台詞を述べた。毎回きちんとオチがつく。引き出しが多いのである。
甘えん坊な一面はそのままに、これからはグループ全体を支える「男」として、今まで以上の力を発揮してくれることだろう。移り変わる青年期を歩んでいく小滝望の魅力は、今しか目の当たりにできない期間限定の果実のようだ。

 

藤井流星

今年は主演ドラマにも恵まれた藤井流星は、華やかな外見とは裏腹に、ずいぶんなおっとり天然キャラ。そのギャップにキュンとくるファンも多い。鼻筋の通った男前な顔立ちと、小瀧と並ぶ長身で、さながら漫画から飛び出てきたような出で立ちだ。
彼の空気感には不思議なものがある。アイドルとしてのトーク力は備えているものの、あまり多くを語らない。いつもステージの片隅で、腕を組んでにこにこと皆の話に頷いている。いつも、「なんだか楽しそう」だ。のほほんと明るい。ひだまりの中にいつも佇んでいる。大きな草食動物や、聡い大型犬を彷彿とさせる。
しかし、ただのんびり屋なだけではない。名前にあらわれるような、キラリと輝くポテンシャルを確かに持つ。ギミックにまでこだわるダンスと個性的な歌声で、魅せ場は百発百中外さない力がある。主演ドラマの主題歌としてタイアップされた『SUPERSTAR』では、暗転から徐々に彼をセンターとしたジャニーズWESTのフォーメーションが浮かび上がってきたが、飄々としながらも自信ありげに6人の真ん中に立つ彼からは、なんとも言えない底の知れなさを感じるのである。まだ自分の魅力の全てを見せてはいない。いつだって隠し玉を持っている。そんな独特のミステリアスさがある。デビュー二年目の流れ星は、これからどんな色を見せてくれるのだろうか。笑顔の裏からのぞく新たな一面を、見逃すわけにはいかない。

 

重岡大毅

そして、唯一無二のセンター、重岡大毅。一度も染めたことのないナチュラルな黒髪と、底抜けに明るい笑顔がトレードマーク。ザ・アイドルの王道を行くが、コテコテの関西弁で繰り出すちょっぴりビターなジョークがスパイスだ。
ステージの彼から感じ取るものは、とにかく「真面目」の一言に尽きる。曲のメロディを見失い、旋律からズレた歌唱を持ち直すため、必死にイヤーモニターからの音を探る表情。常に全力なダンス。何かが突出しているわけではないように感じるが、全てに情熱的で、ひたむきで、失敗したことを笑いで済まさない、ヒリヒリした真面目さがある。ステージを作り上げるプロとして、道化になりきることも厭わない。やれることは全てやる。声援に大きく応える。きっと普通の青年なのだろう、と感じる瞬間がたくさんあり、その全てを「アイドル・重岡大毅」が赤く塗り替えていく。センターとしての責任感が伝わる姿勢に、胸が熱くなる。
しかし、彼もメンバーとのふれあいでは素に戻る。メンバー紹介曲では毎回幼稚園児のコスプレをして登場したように、小さい子供のような無邪気なイタズラが大好きだ。中間をひたすら無茶ブリ責めにするという一幕もあり、大きな笑いが起こっていた。そんな素顔を見せる青年が、大きなグループという看板を背負おうとしている事実が、現実として刺さる。
「真面目に頑張る」という言葉がどんなにありふれていても、それをその言葉のまま実行することは難しい。誰もが知っているけれど、誰もができないことを、重岡大毅はつとめようとしている。スポットライトを背に跳ぶ彼を見て、彼とジャニーズWESTに、真面目さに見合う輝かしい未来が訪れることを祈った。

 

 

 

「やっと」たどり着いた1stコンサートだった。しかし、「まだ」1stコンサートなのである。完成度の高いものを見せてくれたメンバーたちも、未だ発展途上。これからの成長に期待すると共に、「二発目」「三発目」の楽しいステージを待ちたい。

今ツアーで初披露された3rdシングル『ズンドコ パラダイス』は、2月4日に発売を控えている。レギュラー出演している「リトルトーキョーライブ」(毎週水曜日23:58~24:45)でも、バラエティ番組での奮闘ぶり、成長ぶりが見られる。